The Story
about
wood and me
”木の素晴らしさをたくさんの人に伝えたい” この思いが出発地点
木に囲まれて育ち、木と共に暮らし、木の個性や変化を楽しむことは私の生活の一部
今日はどんな木達に出会えるだろうと、ワクワク感いっぱいで、木材を仕入れに向かう。
同じものは二つとない姿形に、生まれ育った山や空、土や気候を想像し、その木の持つ歴史に思いを馳せる。
年輪が魅せる美しさは、月日の経過を残すだけでなく地球の変化と共にする自然の育みを物語る。
一本の木を見るだけで、想像が膨らむ。
木の香りや肌触りは、癒しや安らぎを与えてくれ、ほっと一息ゆったりしたくなる。
そして、使いゆくうちに手に馴染み、味わい深い色に変化し、自分色に染まっていく。
一緒に過ごした時間を共有しているようで、心がほっこりする。
百年以上もの間、どんな景色を見てきたのだろうか。
きっと、雨風の嵐にふかれることや、灼熱の太陽にさらされることもあっただろう。
夜空の星を眺め、美しい朝日を浴びながら深呼吸したり、
森や山の鳥のさえずりを聞きながら、静かに心安らぐひとときも過ごしただろう。
そう思うと、その木に触れて寄り添いたくなる。
木に触れ、目を閉じると、その木と会話しているようで、手に伝わってくるあたたかみや柔らかい質感、
ふわっとくる木の匂いに、自然のぬくもりや生命力を感じる。
木は四季を乗り越えた証として一つの輪を纏い、それを毎年、毎年、何年も繰り返していく。
長い年月をかけて輪を重ね、美しい模様となり、その姿を私たちに見せてくれる。
自分たちよりはるかに長く生き、自然の厳しさに耐え抜きながら、全て知り尽くした木は、
強い意志と包み込むようなおおらかさを持っているような感じがする。
この世には、星の数ほどの木の種類がある。
同じ仲間や種類であっても育つ気候や環境で、
大きさも色も形も違って、それぞれ一つ一つ個性を持っている。
世界にたった一つしかない木との出会いは一期一会。
もっともっと、いろんな木に出会いたい。
そして、その感動をたくさんの人と共有し分かち合いたい